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中耳炎・人工聴覚器・側頭頭蓋底外科外来

中耳炎・人工聴覚器・側頭頭蓋底外科外来

 耳鼻咽喉・頭頸部外科では、「手術で治せる難聴は手術で治す」という方針のもと、最善の治療を提供しています。中耳炎や中耳真珠腫、側頭頭蓋底疾患など、手術が有効な病状には積極的に手術治療を行っております。手術で改善が難しい難聴の場合でも、当科では様々な治療法を準備しております。

急性難聴、特に突発性難聴の治療として鼓室内ステロイド投与、また外リンパ瘻に対する手術治療を実施しています。また、加齢による難聴に対しては、言語聴覚士と連携し、補聴器による日常生活の質の向上を目指したサポートを行っています。補聴器では対応しきれない重い難聴の方の場合は人工内耳の手術を、外耳道が塞がっている方や中耳炎が治りきらない方には、骨導補聴器や人工中耳の手術を提供しています。

さらに、めまいを繰り返す良性発作性頭位めまい症やメニエール病、上半規管裂隙症候群など特定の症状に対しても当院では手術治療が可能です。

中耳炎について

慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎に対して、鼓室形成術や乳突削開術を行っております。特に中耳真珠腫に対しては、再発を防ぎ、聴力を改善するための手術を細かく分けています。また、可能な限り体への負担を減らすために、内視鏡を使用した低侵襲手術にも力を入れています。さらに、慢性中耳炎に対しては、鼓室形成術や鼓膜形成術に加え、希望される方には鼓膜再生療法(リティンパ®)も提供しています。術後乳突腔障害(手術後に外耳道や乳突腔のトラブルが続く病状)に対しては、外耳道再建手術や乳突腔充填術を積極的に行い、定期的な耳内清掃が不要になるよう、また耳漏が止まるようにして、生活の質を改善することを目指しています。

鼓室形成術は通常、全身麻酔を使って行われ、慢性中耳炎の場合は1〜2時間、中耳真珠腫の手術は2〜3時間が平均的です。最小限の侵襲で済む内視鏡を使用した手術も積極的に取り入れ、入院期間の短縮に努めています。現在では、3〜5日間の入院期間で済みます。鼓膜再生療法は、局所麻酔で行い、入院することなく治療を受けられます。

先天性真珠腫に対する経外耳道的内視鏡下耳科手術(鼓室形成術)

 

耳硬化症に対する経外耳道的内視鏡下耳科手術(アブミ骨手術)

中耳真珠腫に対する手術(鼓室形成術)

側頭頭蓋底疾患について

「側頭頭蓋底疾患」とは、耳の深部から側頭部にかけての頭蓋底という頭蓋骨の下部に生じる様々な病態を指します。この領域は脳を守る重要な部位であり、聞こえや平衡感覚、顔の動きに影響を及ぼす神経が通っているため、ここに生じる疾患は特に専門的な診断と治療が必要とされます。

耳鼻咽喉・頭頸部外科では、外耳道癌を始めとする聴器癌、聴神経腫瘍、髄液耳漏・髄膜脳瘤、顔面神経鞘腫などといった疾患に向けた治療を実施しています。これらの疾患の治療に当たっては、耳鼻咽喉科だけでなく脳外科、形成外科等の複数の専門科との緊密な連携を行い、手術を含めた総合的な医療を提供しております。このような多角的なアプローチによって、患者様一人ひとりに最適化された治療計画を策定し、提供することができます。

外耳道癌

難聴治療について

急性期の感音難聴(突発性難聴など)へは一般的なステロイドの飲み薬以外に鼓室内ステロイド投与も行っております。また、加齢性難聴や鼓室形成術を行っても聞こえが良くならなかった方などに関しては、言語聴覚士と協働して補聴器の調整を行い、日常生活の向上に向けた支援をしております。

残念ながら、補聴器に対するネガティブなイメージを持っている方も多いと思います。補聴器を上手に利用するためには、正しい知識と数ヶ月に渡るリハビリテーションを行うことが鍵になります。最近では耳鳴症例に対して補聴器装用を行うことも多くなってきました。当科では、患者様の聞こえの程度に合わせた最適な調整を行うよう努めています。効果的な装用までの道筋を示した上で、医師だけではなく聴覚専門の言語聴覚士や補聴器業者と共に、他職種が連携してサポートする体制をとっております。

 

様々な形の補聴器

人工聴覚器について

通常の補聴器では十分な聞こえを得られない場合もあります。特に高度から重度の感音難聴の方に、人工内耳治療を推奨しています。現在は健康で活動的な高齢の方が増えており、80歳以上の方でも人工内耳による治療を積極的に受けるケースがますます増えています。また、中耳炎のために複数回の手術を経験され、それでも聴力が改善されない場合には、人工中耳や埋込型骨導補聴器(骨導インプラント:BAHA®またはBONEBRIDGE®)を用いた補聴が有効です。手術の必要性を判断するには、詳しい検査を通じて聴力や耳の状態が手術に適しているかを検討します。もしこれらの人工聴覚器が適さないと判断された場合でも、軟骨伝導補聴器やADHEAR®のような最新の聴覚機器で改善を実感された方も数多くいます。

人工内耳

人工中耳

埋込型骨導補聴器(BONEBRIDGE®)

軟骨伝導補聴器

難聴は、子供から大人まで、多くの人に影響を与える可能性がある病気です。原因や治療法も様々で、聞こえは日々の生活の質に直結しています。耳鼻咽喉・頭頸部外科では、幼いお子様からご高齢の方まで、さまざまな難聴のケースを広く扱っています。難聴でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。より良い聞こえ、そして快適な生活を送れるよう、私たちが全力でサポートいたします。

当科では、患者様が抱える耳や顔の問題による不自由を軽減し、より快適な日常生活を送れるよう全力を尽くしています。もし該当する症状にお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひ耳鼻咽喉・頭頸部外科までご相談ください。私たちは皆様の健康と生活の質の向上を支援するために、専門的知識と技術を駆使した医療を提供してまいります。

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