嗅覚・味覚について
嗅覚・味覚は人の五感のうちの二つで、生活の質 (Quality Of Life: QOL)に直結している重要な感覚です。嗅覚・味覚外来では嗅覚障害・味覚障害の診断・治療を行っています。後述する検査に代表される嗅覚・味覚の専門的診療を行っている施設は少なく、群馬県内では当科だけです。
嗅覚・味覚外来での取り組み
嗅覚障害
- T&Tオルファクトメーターや静脈性嗅覚検査による診断
- CTやMRIなどの画像診断を用いた診断
- 漢方薬や抗アレルギー薬などの薬物治療
- 好酸球性副鼻腔炎に対しては、手術治療 (内視鏡下鼻内手術)
味覚障害
- ろ紙ディスク法や全口腔法による診断
- 鼻副鼻腔CTや頭部MRIなどの画像診断を用いた診断
- 血中亜鉛測定を含めた生化学的検査
- 亜鉛補充などの薬物治療
嗅覚・味覚外来初診から終診までの流れ
- かかりつけ医にて当院耳鼻咽喉科へ紹介状を作成していただき、当科一般外来を受診します
- 一般外来担当医が診察し、画像検査・静脈性嗅覚検査・採血などの検査を施行・予約した上で、嗅覚・味覚外来を予約します
- 嗅覚・味覚外来へ受診して頂き、追加検査を行った上で病状を診断し、治療方針を決定します
- ほとんどの場合は薬物治療を行いますが、好酸球性副鼻腔炎による嗅覚障害の場合は手術治療も検討します
- 通院間隔は病状などにより様々ですが、1~3ヶ月に1回程度の通院の方が多いです
- 病状が改善した方や約1年間治療を受けられた方はご紹介していただいたかかりつけ医の先生に逆紹介となります(治療内容や経過などを記載したお返事をかかりつけ医の先生に郵送しますので、嗅覚味覚外来で行っていたのと同様の治療が継続して受けられます)