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お知らせ

第29回 日本口腔・咽頭科学会総会ならびに学術講演会

耳鼻咽喉科の講師の高安です。

この度、第29回 日本口腔・咽頭科学会総会ならびに学術講演会が島根県松江市で9月8日、9日の2日間にわたり開催されました。

 

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今回は8日午前中のシンポジウムに演者の一人として初めて参加させていただきました。

シンポジウムは「唾液腺悪性腫瘍の分子病理から見た治療法の展望−予後向上を目的とした新たな展開を中心に−」と題し、当科の近松教授と大阪医大の河田教授が司会進行役となり、4人の演者がそれぞれ15分ずつ発表、最後に全員でディスカッションが行われました。

まず日本医科大の中溝先生が、これまでの自験例に基づいた統計より、耳下腺がんの病理や病期、手術治療に関する予後などをご提示いただきました。

続いて私が、当院において重粒子線治療を行った耳下腺がん症例をまとめた結果を報告しました。

最後に、大阪医科大学の東野先生と島根大学の青井先生より、がん治療ではここ数年トピックになっている、HER2やEGFRなどのバイオマーカーに関連して、病理的悪性度との関連や分子標的薬治療の可能性などについて、それぞれご発表いただきました。

耳下腺がんは、頭頸部がんの中では比較的頻度の少ない稀な悪性腫瘍であり、その治療法や予後に関してはまだまだ不明点も少なくありません。

一方で、手術不能例に対する重粒子線治療や、転移再発例における分子標的薬の治療など、新たなアプローチが徐々に広まりつつあります。

このような現状が今回のシンポジウムで再認識され、今後少しでも各施設における治療選択に役立てていただければと思いました。

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