管理人の高橋(秀)です。
教授のまさかのロストバゲッジから始まったAACRでしたが(笑)、ついに最終日を迎えました。
今回は初日早めに着いたので、1日目から5日目までフルで参加することが出来ました。
AACRは、癌の研究者が世界中から集まる1年に1度のお祭りですので、参加させて頂けて本当に楽しかったです。
今年の印象としては、やはり例年通りまだまだImmunotherapyがアツイです。
anti-PD-1/anti-CTLA-4に何を併用すれば奏効率をあげられるか、何をBiomarkerにすれば治療効果を予測出来るか、そして次の治療標的分子は…
世界中の研究者がこうしたテーマにしのぎを削る様は「Immunotherapy戦国時代」という様相で、誰が天下を取るのかまだ分からないという印象でしたが、個人的な意見としては、現状ではまだ誰も天下は取れそうにありません。
面白いとおもったのはMicrobiomeでしょうか。頭頸部癌も常在菌の多く存在する部位に発生しますので、研究の余地があると強く感じました。
また、AACRでは日本からも沢山の研究者が来られます。
そうした方々と交流を深めることが出来るのも、この学会の隠れた醍醐味となっています。
思い返せば、初めてAACRに参加したのが3年前。
あの頃は研究はおろか英語もろくにできず、まだまだ学会参加を楽しむ余裕はなかったのですが、今ではこの世界最大のフェスが閉幕するのが寂しくて仕方ありません。
日本に帰れば研究以外の業務が山積みですが、MD/PhDである以上、臨床も研究も教育も全てをこなしてこそ意味があると思いますので、今後も臨床医としての観点を忘れずに、トランスレーショナルな研究が出来るよう努力してゆきたいと思います。
このような有意義な出張を支援してくださった医会・同門会の先生方に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
ありがとうございました。