こんにちは、内田です。このたび、2025年6月に札幌で開催された日本頭頸部癌学会に初めて参加させていただきました。
◆現地到着まで
今回の会場は、初夏でも比較的過ごしやすい札幌でした。出発前日、近松教授にフライトの時間を確認したところ、なんと偶然にも同じ便であることが判明!出発当日は羽田空港で近松教授と合流し、出発までラウンジでそれぞれゆったりとした時間を過ごしました。
札幌のホテルに到着したのは22時過ぎ。チェックイン後、真っ先に向かったのは…ラム肉とマトンが絶品のジンギスカンのお店。女性一人でも入りやすいカウンター席で、やわらかくジューシーなお肉を堪能しました。
◆学会1日目
初日は「T4中咽頭癌の治療戦略」や「光免疫治療の現状と課題」などのシンポジウムを聞きました。光免疫治療後に免疫チェックポイント阻害薬を投与すると治療効果が向上するという臨床・基礎研究が進んでおり、今後の展望が期待されます。
夜は群馬大学の歯科口腔外科・形成外科の先生方と懇親会を行いました。横尾教授、牧口教授をはじめとする諸先生方と、美味しいお料理を囲みながら有意義な交流ができました。
懇親会後はすすきのの街を散策。あの有名な「ニッカウヰスキーの看板」があり、思わず写真に収めました。
ぶらぶら歩いていると、若い女性たちが次々と入っていくビルを発見。ついていくと、なんと“夜パフェ専門店”の行列が!90分待ちでしたが思わず整理券を取り、深夜0時過ぎにいただいたパフェは、2000円越えながら見た目も味も具材の量も大満足の一品でした。
◆学会2日目
2日目の導入化学療法についてのシンポジウムでは、第3相KEYNOTE-689試験の結果が注目を集めていました。切除可能な局所進行頭頸部癌に対し、Neoadjuvant/Adjuvant療法としてペムブロリズマブを追加することで、現行の標準治療に比べて有意な治療効果が示されたとのこと。これを受けて、導入化学療法に関する議論も活発に行われていました。
学会看板の前で恒例の写真を撮ろうとしていたところ、埼玉医科大学国際医療センターで現在勉強中の高橋薫先生が偶然居合わせたため、一緒に集合写真をとりました。
高橋先生は『当科における分化型甲状腺癌に対するダブラフェニブ・トラメチニブ併用療法の施行経験』について1日目に口演されたようです。
高橋先生は来年度から群馬大学に戻られる予定であるため、今後のご活躍が楽しみです。
私自身は午後のポスターセッションにて、「化学放射線治療後に局所壊死を生じた中咽頭癌の3例」を発表しました。この1~2年で当科が経験した3症例の経過を報告するとともに、低栄養状態や局所の慢性感染が予後に与える影響について考察しました。
また、4月に前橋赤十字病院へ異動された角張先生は、「中咽頭癌の予後因子としての炎症・栄養マーカーの有用性」について発表されました。
夕食は角張先生と一緒に札幌名物のスープカレーを楽しみました。具材や辛さをカスタマイズできるスタイルで、非常に美味しく、ボリュームも満点でした。
◆帰路
帰りの新千歳空港では思わぬ「うっかり」を発症。スーツケースの鍵を差したまま預けてしまい、すぐにバックヤードから戻してもらった荷物を確認したところ、鍵がポキッと折れていました…。幸い鍵の先は鍵穴に残っていたため開けることはできました。
今後の診療では「うっかり」によるミスが起こらぬよう、自分の行動に責任を持ち、チームと協力して安全な医療に努めてまいります。
◆最後に
今回の学会参加を快く送り出してくださった医局の皆様、同門会の先生方に心より感謝申し上げます。最新の知見に触れ、大変有意義な経験となりました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。