高橋です。
10月6日〜7日にかけて、第121回日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会が岡山市にて開催されました。
例年は3日間の開催ですが、今回は新型コロナウイルス感染症予防の観点から、会期は2日間に縮小され、一般演題のみ現地発表、シンポジウム等はWebでの開催となりました。
当科からは、館林厚生病院に勤務中の永田先生と私が、一般演題として口演いたしました。
永田先生は「重症気管支喘息に合併する好酸球性副鼻腔炎に対しデュピルマブが奏功した一例」と題し、好酸球性副鼻腔炎に対し近年新たに適応となった抗IL-4/13受容体モノクローナル抗体の使用経験について報告いたしました。
当科では既に多くの使用経験を蓄積しており、本製剤の使用に関する今後の展望等を含めて考察いたしました。
こうした新規治療の適応基準や使用法については、全国的な症例の蓄積による検討が必要なため、大変有意義な機会であったと思います。
今後も定期的な評価と情報発信を続けてゆきたいと思います。
私は「口腔がん微小環境の免疫代謝における PD-L1 発現の意義」と題し、口腔がんにおけるPD-L1発現について、免疫細胞の浸潤や糖代謝の指標であるFDG-PETのパラメータを含めて検討し、報告いたしました。
頭頸部がんを含む様々ながんにおいて、免疫チェックポイント阻害薬がすでに臨床応用されていますが、その効果は決して高いものではありません。
このため、その治療効果や予後を予測するためのマーカーの検索は非常に重要であり、当科では臨床・基礎を問わず様々な研究を行い、新たな検査技術や治療法の基盤の確立を目指しています。
今回の学会では、全国の施設の先生と情報交換することが出来、大変有意義な機会となりましたので、今後の研究に活かしてゆければと思います。
余談です。
私は学会出張=ランが定番であり、今回は岡山市ということで、岡山城〜後楽園周囲を早朝に周遊ランいたしました。
水面に映る岡山城をはじめ、非常に風光明媚な景観を楽しむことが出来ました。
岡山に住んでいる方が羨ましいと思うような素晴らしい散策コースだと思います。
※マスク着用、密を避ける等に十分注意したうえで、ランニングを行っています。
このたびは出張させて頂き、医局の先生方、同門会の先生方に厚く御礼申し上げます。
ありがとうございました。