皆様いかがお過ごしでしょう、井田です。
今回、耳鼻科領域の世界学会であるINTERNATIONAL FEDERATION OF OTORHINO LARYNGOLOGICAL SOCIETIES(以下、IFOS)に参加・発表の機会を頂きました。
当科からは私井田と、松山先生、多田先生、御任先生の4名が参加しましたので、今回の学会記は4人がリレー方式で執筆しています。ややハイボリュームかもしれませんがご容赦下さい。
今回のIFOSはアラブ首長国連邦、ドバイでの開催でした。
昨今のコロナ禍による海外渡航制限もあり、私自身久しぶりの海外でしたので、参加登録はしていたものの直前まで「本当に行けるのか?」と疑問視していましたが、幸い特に制限なく無事に出国できました!
しかしながら平日の成田空港はまだまだ閑散とした印象で、発着便数もコロナ前と比べ明らかに少なく、旅行業界の復活が未だ完全ではない現実も目の当たりにしました。
約11時間のフライトを経て、ドバイ国際空港へ到着。
会場近くの中心街へ向かうと、そこは砂漠の中に高層ビルが立ち並ぶ大都市。
世界一の高さを誇るタワー:ブルジュ・ハリファを中心に、日本では見ることのない独創的なデザインの建造物・高層ビルがひしめきあっています。それはまさに圧巻の光景です。何でも、ドバイでは建築の制限が緩く、自由な建築が可能なのだとか。
また現地でもう一つ驚いたことが・・・誰もマスクをしていない!日本ではまだまだマスク着用が当たり前の現状ですが、ドバイでは屋外はもちろん、満員電車の中や屋内でも誰もマスクをしていないのです。日本と世界とのギャップを考えさせられたのと同時に、世界は確実にウィズコロナの方向へ向かっているのだと感じました。
到着翌日、トップバッターとして僕が発表しました。「A Case of diffuse large B–cell Lymphoma of the pterygopalatine fossa with cranial nerve palsies」の題で、翼口窩原発の悪性リンパ腫例における多発脳神経麻痺症状の発生機序と翼口蓋窩の解剖学的特徴について考察を発表しました。
今回の発表はなんと4人全員がOral sessionでの発表でした(特に松山先生は学会最終日Roundtableのspeakerとして登壇)。僕自身、国内での学会発表はそれなりに慣れているつもりでしたが、やはり英語でのプレゼンテーションはハードルが高く感じられ、直前まで発音など反復して練習していましたがいざ発表となると声が震えていることに気がつきました。長い医師人生の中で貴重な経験ができた瞬間でした。続いて多田先生へバトンを渡します!