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お知らせ

学会報告 AACR2025 Chicago (多田先生)

Hello! 多田です。2年ぶりに国際学会に参加してきました。
昨年、横浜中華街に遊びに行ったときに占いをしたのですが、私の手相?運勢?は『海外進出が吉』らしく…研究結果がまとまってきた背景もあって、AACR:AnnualMeeting2025CHICAGOへ参加してきました。

 

直行便での移動です。特にトラブルもなく、荷物も壊れることなく無事にオヘア空港に到着して、今回一緒に参加される秀先生と合流しました。シカゴのBlue Lineでシカゴ繁華街に移動です。Blue Line内では大声で話す現地の方(たぶん電話)の迫力?怒号?に恐怖さえ覚えながら、アメリカに来たなという実感がわきました。ホテルはシカゴ劇場の目の前で、ホテルの窓からトランプタワーやシカゴ劇場のネオンが見えます。到着日は、口コミ4.2の店でシカゴピザを食べ就寝しましたが…時差ボケであまりよく休めずでした。

2日目から学会会場に向かいます。学会会場はとんでもなく広いですが、さまざまな癌研究の最先端がここに集結し、参加している人も自信に満ちていて、とてもエネルギッシュな学会です。メイン会場もとてつもなく広いのですが、ほぼ満席で、私は立ち見で参加しました。日本の学会では感じられない圧巻の迫力です。その高揚感のまま学会会場をあとにし、空き時間に市街地へとお出掛けしたところ・・・テンション上がりすぎてあるお店で爆買いしました。結果、その1回のお買い物で見事にVIP会員になりました(もう行かないのに・・・)。ちなみに何を買ったかは秘密です。

 

3日目はKEYNOTE-689の研究結果が発表されました。ネオアジュバント/アジュバント療法としてのPembrolizumabの有効性を研究した発表ですが、その治療選択の適正化にはまだまだ課題があるなあと思った次第です。しかし、このように頭頸部癌における治療選択肢はますます広がっており、その研究の最先端の会場にいられたことは一生の思い出となります。また、この研究結果が頭頸部癌治療の常識を変えていく可能性を感じました。

さてさてこの日のイベントはそれだけではありません。夜、フィラデルフィアのThomas Jefferson Universityで研究をされている佐藤先生、寺井先生のご厚意で大リーグ観覧しました。過去に2度だけ、高校生のときに『高校生クイズ』の関東予選が、西武球場で行われたので、球場に足を運んだことがあります。しかし、野球を観覧しに行ったのではありません。そんな私が、選手のすぐ後ろで野球を観戦するなど、野球ファンに殺される状況でしたが、迫力のある選手の投球、打球、一喜一憂する観客の会場の雰囲気と一体感、日本では絶対体験できない経験をさせていただき本当に楽しかったです。佐藤先生、寺井先生ありがとうございました。
 

4日目は自分のポスター発表があり、イタリア、ドイツ、韓国、インドの方などからたくさんの質問をいただき何とか対応しました。みなさん、丁寧な英語で話しかけてくださいました。そのほかのポスター発表も拝見し、莫大な研究費をつぎ込んでいると思われる研究、できる範囲で工夫している研究とそれぞれの経済的背景の違いをとても感じました。癌研究にはそれぞれが大事で、私たちの研究は後者にあたると思います。引き続き地道な努力で来年か再来年に新しい研究成果を発表できればいいなと思います。

最後はまた直行便で日本に帰りました。近松教授は本学会でやる気スイッチがMax、日に日に若返っておられました(ステーキは私と秀先生より多く召し上がっておりました)。次々に浮かぶアイディアと日本に戻ったらやりたい研究のお話を飛行機に乗るまでお話され、エンジンがかかったようでした。持病の悪化もなく(むしろ調子がよさそう)、無事に日本に帰国です。一方、私は発表の緊張と毎日のおいしい食事でやや胃が弱っておりました。今回の学会で一番刺激を受け、最も『海外進出が吉』な運勢なのは近松教授でしたね。恐れ入りました。ちなみに秀先生もすばらしいAACR学会報告記を帰国後すぐに作成され、頭頸部癌基礎研究会で発表される予定です。

最後に私が国際学会で研究結果を発表できるのも、同門会の皆様、ご寄付をいただいている関係者の皆様のご尽力のおかげでございます。また渡航の間、診療をフォローくださった医局員の先生方に感謝申し上げ、今回の学会発表の記録とさせていただきます。皆様、本当にありがとうございました。

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