高崎総合医療センター、初期研修医2年目の佐藤瞭と申します。
2020年8月から9月の頭にかけて、群馬大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科にて研修をさせていただきました。
研修のまとめに先立ちまして、研修中お世話になりました、近松教授をはじめとした先生方に感謝を申し上げたいと思います。ご指導のほど誠にありがとうございました。大変充実した研修を送ることができました。
さて、以降は学生や研修医向けに、研修を振り返っていこうと思います。
私が研修中に携わらせていただいた業務をあげていくと、手術への参加、外来の見学、診察、病棟管理、種々の手技といったところでしょうか。
まず、手術関連のお話をしますと、扁桃摘出術、内視鏡下副鼻腔手術、頸部リンパ節摘出術などの手術を上級医による十分な指導・確認のもと、一緒に担当させていただきました。
学生の頃は眠くなってしまうような手術助手も、ある程度知識を得て、手術書などを読んで臨むと全く眠くならないものなのですね。
そして、担当ともなれば、予習目的の手術書を読むことの必要性と楽しさもわかってきたりします。
外来に関してですが、大学病院ということもあり、腫瘍性疾患をはじめとした特徴的な症例を多く見学できます。
それだけではなく、小児難聴外来、人工内耳外来、中耳炎外来など幅広い分野の専門的な外来があるので、日々新鮮な経験ができます。
先生方もよく気にかけてくれるので、患者さんを診察室に招く前に、見るポイント、説明の仕方、必要があれば処置など教えてくれます。
私も多くの患者さんの外来診察を一緒にさせていただきました。
病棟では受け持たせていただいた患者さんのマネージメントを上級医と相談しながらやっていくことになります。
僕の場合は常時4~5人の患者さんを受け持っていたように思います。
術後経過良好で退院までスムーズにいく患者さんや、一方で多くの合併症を抱え悩まされた患者さんなど、いろいろな症例を経験できました。
処置関連では、先生方が非常に気にかけてくれるので何かある際には声をかけてくれることが多いです。
喉頭ファイバー、中耳ファイバー、膿瘍の切開排膿、腫瘍の生検などなど。
まとめますと、群馬大学耳鼻咽喉科の研修では、多くの先生方から指導を受け、あるいはこちらから相談をすることが普段からできる環境の中で、耳鼻科の多面的な働き方に深く触れることができます。
先に述べた研修内容を見てわかるように、外科要素にひかれている人、内科要素にひかれている人いずれも満足できる研修のように思います。
また、群馬大学耳鼻咽喉科は研究にも力を入れており、今回の研修ではそこまで触れませんでしたがその点に興味のある人にも良いのではないでしょうか。
ともかく私が言いたいのは興味があれば一度来てみることをお勧めする、ということです。ぜひ検討してみてください。
追記
研修期間の最終二日間(9/3~4)に日本口腔咽頭学会、日本喉頭学会の合同学会が仙台で開催されたので、連れて行っていただくことになりました。
私にとっては学生時代含めても初めての学会だったのですが、非常に楽しめました。
初日の夜には仙台牛をごちそうしていただきましたが、これがもう絶品。
開催地の名産に舌鼓するのも学会の楽しみですかね。
学会自体も河本先生の発表を含む症例発表やセミナー、高橋先生の研究発表などを拝聴しましたが、どれも引き込まれる内容ばかりで非常に興味深いものでした。
これから研修させていただく方で、学会参加に興味がある方はぜひ聞いてみるといいと思います。