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お知らせ

AHNS 11th INTERNATIONAL CONFERENCE ON HEAD & NECK CANCER 学会記②

Bonjour, comment allez-vous?

蒸し暑くて雨の続く日本を抜け出して、7月8-12日カナダ、モントリオールのPalais des congress de Montrealで開催されたAmerican Head and Neck Societyによる11th International Conference on Head and Neck Cancerにレジデント2年目の高橋薫先生と一緒に参加してきました。

今回の学会の見どころ?は、何と言っても初の海外学会での高橋先生の、それもOral presentationです。ちょうど、国際学会でも大丈夫そうな演題ネタがあったので、「どう?」ってお誘いしたところ、「是非に!」の二つ返事でした(本当か?)。

レジデントに発表させて、教授は観光とグルメというのはどうかと思い、実は私も演題を登録したところ、こちらもOral presentationに選ばれまして、私もそれなりに頑張りました(こちらは本当です)。

モントリオールはどこ?北米のパリと言われており、(ちなみに南米のパリはブエノスアイレス)、フランス文化の影響が大きく、写真の様な建物が普通に街のビルの間に溶け込んでいる感じです。

フランス語がメインのようで、お店に入るとまずはフランス語で話しかけられます。それを無視して(わからないので無視せざるをえない)英語で返すと、以降は英語で話しかけてくれます。また、多くの表示はまず上段にフランス語、そして下段にややサイズが縮小された英語って具合で、老眼が進んだ私にはちょっとしたストレスでした。

カナダというと涼しくて快適イメージかもしれませんが、モントリオールもそれなりに蒸し暑い・・・。しかも屋内は冷房効き過ぎて寒いのはいつもの北米モードです。

入国も税関もあっさりと通過(もちろん多田先生のようにカップラーメンは持参しておりません)し、さてホテルまでUberで華麗に移動というところで、4月にUberを使いこなせることを証明していた私は、ドヤ顔で「じゃあ、Uberで良いんじゃない」と言わないはずがありません。

しかしながら、空港到着後、前回オーランドで華麗に使いこなせたUberアプリで車を呼んで、高橋先生をすげぇ~と思わせようという思惑は見事に外れ、地図では到着しているのに、階が違っていて、空港の出発階と到着階を荷物を引きづって行ったり来たり、更にはピックアップ場所を勘違いしていて、到着階を再び行ったり来たりと、華麗ではなく、加齢できつい羽目になってしまいました。

ドライバーさんからは、「je suis là」のメッセージが。。。フランス語かい!?その後は英語と仏語が混じったメッセージのやり取り(携帯でこんなに高速タイピングしたのは初めてです)、その後直接電話がかかってきて、というプロセスを経てなんとかお互いを見つけて乗り込めました。Mohamedさん、ご迷惑をおかけしました。。。しかし待ち時間分の料金はしっかり取られていました。

さて、初日、私はRobotic surgeryのinstruction courseに参加しました。個人的には今回の学会参加の一番の目的です。当科でもRobotic surgery導入を進めていますが、海外の動向はどうなのだろう?コツやピットフォールを教えてくれるのでは?といったことに期待して参加しました。いくつかのcase presentation、それに基づくパネルディスカッション、行われている臨床試験、術後の嚥下リハビリ等々いろんな視点から発表があっていました。また、翌日のビデオセッションにも出てみましたが、こちらも立ち見が出るほど人気でした。当科でやるのはもう少し先ですが、今回聴いたことを活かせればと思います。Robotic surgery以外にも、これからの免疫療法への期待などを学ぶことができ、明日からの臨床、研究の活力になったと思います。

さて、2日目の高橋先生の発表の詳細は本人の学会報告記を見ていただければと思いますが、2人の座長と多くの聴衆の前でしっかり発表できていたと思います。もちろん、発表が終わったところで拍手喝采でした。

高橋先生、お疲れさまでした。そんな彼に報いるために、私ができることは慰労会です。せっかくフランス文化の地に来たのですから、ここはFrench restaurantでしょう。前衛的な創作フレンチでしたが、無事大きなミッションを終えたところで彼も楽しんでくれたと思います。

前衛過ぎて、どうやって食べたらいいのか?わからず、どうやって食べるの?どれを食べたらいいの?どこまで食べていいの?って尋ねることもありました。写真は私が特に気に入った3品です。幸い二人ともお酒(ワイン)が強くないので、お財布的にも助かりました()

 

3日日は私の発表です。久しぶりのOral presentationですが、何度やっても緊張します。予想しなかった質問が来ましたが、聞き取れるかつ答えられる質問でしたので、なんとか切り抜けられました。こういういや~な緊張感を伴う発表ってだんだん機会が減っていくのですが、今回は高橋先生のお陰で若い頃を思い出しました。

いつも国際学会の際に書いていますが、海外の学会の良さは、久しぶりに思わぬ人に再会できて、旧交を深められることです。

到着日にホテルでチェックインを待っていると、2019年8月オレゴンの研究会でご一緒したDr. Eric Tranとお会いして、ご挨拶、この学会の前に行われたアメリカ癌学会との合同Meetingで講演されたようです。

https://jibika.med.gunma-u.ac.jp/?p=2954

また、頭頸部癌の腫瘍免疫の巨匠、Dr. Ferrisともオレゴンの研究会以来、そしてUlm大学のDr. Hoffmann(Thomas)とも2017年パリのIFOS World Congress以来の再会でした。

https://jibika.med.gunma-u.ac.jp/?p=1496

留学時代一緒に研究したThomasとはその後coffeeを飲みながらいろいろとお話しできて良かったですが、つき合わされた高橋先生は辛かったかも・・・。

せっかくなので、Dr. FerrisとDr. Hoffmannと4人で写真を撮りました。撮っていただいたのは、Dr. Ferrisの奥様というおまけつきです。

4泊6日のモントリオールの学会は思ったよりあっというまでしたが、それなりに辛かったこともあります。

  • 時差13時間:はっきり言って真反対ですから昼夜逆転。夜中に頭と目が冴えて眠れません。一方で会場では目を瞑った瞬間に意識が飛ぶ状態です。
  • 物価高過ぎ:テレビで海外の物価高を言っていますが、本当にそうだと実感しました。
  • 屋内寒過ぎ:冷房どんだけ効かせてるのか?節電とかの認識ないのでしょうか?震えて演題を聞いてました。私は帰りの機内のために長袖の服を買いに行きました。

おまけのB級グルメ情報:モントリオールを訪問される機会があれば、是非トライしてください。

モントリオールは、ベーグルがニューヨークと並んで有名なところです。以前訪れた時に食べて美味いと思っていたのですが、今回も毎朝ホテルの近くのベーグルのお店でサンドとコーヒーを買って、いろんなサンドを楽しんでいました。スモークミートサンドも有名らしく学会の間を見計らって高橋先生と食べに行きました。

今回の高橋先生にとっての国際学会での発表は「飴」なのか「ムチ」なのか?わかりませんが、今後のモチベーションアップになったと信じています。私的には「飴(French restaurant)とムチ(学会発表)」ではなく、「飴(French restaurant)とケーキ(学会発表)」だったと思いたいです。

最後に、学会参加に対して日頃から多大なるご支援いただいております地方部会及び同門会の先生方に厚く御礼申し上げます。

À la prochaine fois.

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